ママちゃんの自由帳

リハビリ専門医と言語聴覚士がより楽しい人生を送るために考えていることを綴ります

子供が欲しい方はぜひ参考に【医師の眼からみた老後の終活・孤独対策:結婚編④】

 

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子どもを産むならいつまで?

 医師の眼からみた老後の孤独対策

第1弾

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第2弾

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第3弾 

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第4弾

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第5弾

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こんにちは。回復期リハビリ病院で働いているノンです。ヒトとして生まれたからには一度はヒトの親になりたいと思われる方が多いでしょう。中にはなかなか子供ができないで不妊治療をされている夫婦もいらっしゃいます。

 

「子どもはいくつのときに産むのがいいのだろう」

「子どもは欲しいけど不妊治療はお金がかかる。いつまで頑張ればいいのだろう?」

「貯金ができないので子供はいらない」

 

 こういった問題はいろんな方がいろんな立場で述べられているかと思いますが、今日はひとつあなたたちの将来の幸せ、つまり孤独にならず最期まで自宅で暮らすための、子供を持つ意味を書いてみようと思います。

 

 

子どもを産む意味とは

ここでは子供を産む喜びとかお金がかかるなどの経済的なお話は出てきません。あくまで「最期まで孤独にならず自宅で暮らすためには」という問題の観点から述べることになります。そしてここでいう子どもは主介護者になりうる存在として考えます。

 

ところで主介護者になるには少なくとも健康寿命前でなければ厳しいと思われます。介護される期間が健康寿命後~平均寿命前とするならば、すべて配偶者が主介護者でありうるのケースはとても少ないことがわかります。

平均寿命:男性が81.09歳、女性が87.26歳

健康寿命:男性72.14歳、女性74.79歳

不健康寿命:男性約9年、女性約12年

 ですので

妻が夫の介護期間すべてを見ることが可能になる場合
 81-74=7 妻が7歳以上年下

・夫が妻の介護期間すべてを見ることが可能になる場合
 87-72=15 夫が15歳以上年下

 のケースのみです。

そのためいずれは配偶者以外で主介護者が必要となることがほとんどです。

 

子どもはいらない?それならば

言うまでもありませんが夫か妻のどちらか一方でも子供を持つ気がなければ子供を持つことがとても厳しくなります。

配偶者のみで介護をまかなえる例外的なケースを除いて、子供を持たなければ夫婦いずれも介護が必要になれば最期まで自宅にいられなくなります。そのため別の介護者のあてをつけるかお金などで解決する必要が出てきます。

 

お金や別の介護者のあてがなければ、夫婦でいるにもかかわらずお互い離れ離れで孤独になる可能性があります。

孤独にならず最期まで自宅で過ごしたいならば結婚前に子供を持つかどうかの確認が絶対必要になります。ただ子供を持っても安泰というわけではありません。この点については後日で述べることといたします。

 

いつまでに子供を産むか

意外と見落としがちなポイントです。最近は40歳を過ぎて出産されるかたが増えています。大体介護が必要になる年齢というのは健康寿命以降です。

例えば40歳の時に子供ができたとすると、
夫の健康寿命が尽きるときの子供の年齢は32歳、
妻の健康寿命が尽きるときは35歳となります。

 

最近の初婚年齢は30歳前後になっていますので、こうしたケースでは子供から見ると結婚と同時に介護問題を抱え込むことになります。

 

介護を抱えた人との結婚は敬遠されるケースが多く、たとえ子供の結婚相手が納得してもその親から待ったがかかることは十分に考えられます。そのため子供を持つ年齢を考えることはとても重要になってきます。

 

それではどの年齢に子供を持つことが理想的といえるでしょうか?

絶対条件として子供の結婚適齢期前に親の健康寿命が尽きないことです。

 

現在の結婚適応年齢が男性35歳女性32歳とすると

・息子(娘)が父の介護期間すべてを見ることが可能になる場合:
 72-35(32)=37(40) 息子は37歳(娘は40歳)まで。


・息子(娘)が母の介護期間すべてを見ることが可能になる場合:
 74-35(32)=39(42) 息子は39歳(娘は42歳)まで。

 

 

つまり

子供を持つタイムリミットはせいぜい40歳まで

ということになりそうです。