登下校の付き添いで、小学1年生に話しかけられた。
「なんで朝なのにお化粧をしているの??」
なんで朝なのにお化粧をしているの???
えっ。
一体どんな答えを求められているのか、すぐには分からなくて
頭の中では質問がこだまのように響いた。
私はなんで朝なのにお化粧をしているのだろうか。
いや、私の生活スタイルでは、朝だからお化粧をしているのだ。
夜はお風呂に入って顔もサッパリさせてから寝る。
メイク直し位はしたことがあるかも知れないけれど、
夜になってから1からお化粧をしたことなんて、あったかな?
朝はオンのスイッチを入れて、夜はオフ。
そんな感覚だ。
そんなことを考えていたら、もう一言飛んできた。
「うちのママはねぇ、朝はお化粧しないよ」
そうか。
そういうことだったのか。
それは確かに素朴な疑問として感じると思う。
私だって子どもの頃、どこの家でもカレーには豚肉が入っていると思っていた。
しかもヒラヒラの。
けど、友達の家に行くとコロコロのお肉だったり、ツブツブのひき肉だったり、ウィンナーだったり、鶏肉だったり、色んなバリエーションがあるのだと分かった。
白いサンゴみたいなものが出てきてなんだ?と思ったら、春雨を油で揚げたものだった時には子ども心に衝撃だった。
小学1年生の、まだ世界のほとんどがお家(と学校)の子にとってみれば、
うちとよそはどうも違うらしいというのが、とんでもない大発見だったに違いない。
あれからずっと考えている。
なぜ私は朝起きたらお化粧するのか。
確実に習慣として定着しているけれど、思い返すと変遷はあったのだ。
上の子が小さい時は、朝も昼もバタバタで、お化粧どころか全てのことが後回しだった。最低限外せないことだけ、お昼寝中にやったりしたな。
突然のアクシデントやトラブルで外に出なくちゃいけなくなった時に、たまたまお化粧が済んでいて助かった~という経験もある。
実はこれが結構ある。
眉毛をブラシでとかしてほしくて、子どもたちにはよくおねだりされたっけ。
(これは今でもある)
いつの間にか、朝はやくに自分の身支度はサッサと終わらせて、子どもたちに集中できる時間を確保するのが当たり前になった。これは子どもが育ってきたから出来るようになったと思う。
特に私が布団から離れると敏感に察知してぐずりだす時期も長かったから、そんな時は早起きしても気分的に落ち着かなかった。目が覚めた瞬間から隣にいて、ご機嫌で1日をスタートできる方が圧倒的に楽だった。
日頃の睡眠不足を少しでも解消するべく、眠れる時には眠りたかったあの頃からすると
朝なのにお化粧をしているなんて、考えられない日々になったと思う。
数年ごとにフェーズが変わって、今に至る。
お化粧一つに、意外と子ども絡みの思い出があった。
すっかり忘れていて何だけど、どれもこれも大事な日常で
一生懸命に生きてきたんだな、私。
と思えた。