ママちゃんの自由帳

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都会と田舎、どっちに住むか悩む人へ【医師の眼からみた老後の終活・孤独対策:結婚編⑤】

 

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都会と田舎どっちが幸せ?

 こんにちは。回復期リハビリ病院で働くノンです。

結婚するときに問題になることの一つにどこに住むかという問題があります。今日はこの点について孤独にならずに最期まで自宅で暮らすにはどうすればよいかを考えていきたいと思います。

 

 

これまでのお話

 医師の眼からみた老後の孤独対策シリーズ

第1弾

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第2弾

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 第3弾

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 第4弾 

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第5弾

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第6弾

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孤独にならないようにするには都会と田舎どっちがいい?

どこに住むかを決めるうえではまず都会にするか、田舎にするかという問題があります。

ほかの条件がすべて同じならば都会に住むことを勧めます。その理由をまず介護に必要な人手とお金という観点から考えてみましょう

 

都会と田舎の介護サービスの差

 前にも述べましたが介護はとても人手がかかることが多いです。大家族でもない限り人手は医療保険や介護保険などのサービスを利用することになります。

都会は病院などのアクセスがいいことはもちろん、介護サービスが田舎に比べて充実しています。田舎はご存知の通り人がいません。

 

人がいないということは当然サービスを行う人もおらず、いくら介護度が重度でも供給が追い付かなければ十分なサービスが受け入れられません。

ただ人手ということならば都会といっても東京である必要はなく、県庁所在地程度でよいと思われます。

 

都会のメリットはお金

 大家族でもない限り介護にはお金がかかることが多いです。

そのためお金は稼げた方がいいです。

都会は田舎と比べて仕事の種類も多いし収入も都会のほうが田舎より高いです。

 

都会のデメリットもお金

 それでは、田舎は絶対ダメなのかというとそういうことではないと思います。

確かに(他者の)人手とお金(収入)の観点からは都会のほうが有利でしょう。

でも支出はどうでしょうか。

 

 なんといっても都会くらしはお金がかかります。介護とは直接関係ないですが子育て(子供の教育)やマイホーム購入にかかるお金は田舎とは雲泥の差でしょう。手元に残るお金がなければ、いくらサービスがあっても1割は自腹なので利用することはできなくなります。

もしサービス付き高齢者住宅や有料老人ホームなどに入ることになれば、入所するのに田舎よりもはるかに高いお金が必要になることでしょう。

ただお金がなくても都会の場合でも、子供たちが近郊に住むようになれば人手を確保できる可能性は高まります。

 

田舎に住むメリット

 以前書きましたが大家族は介護に強く、自宅で孤独に陥らず最期まで暮らせる可能性が高まります。

都会でも大家族はいないわけでもありませんが田舎に比べれば少ないでしょう。

ただ若い人は田舎から出ていくケースが多く田舎だからといって必ずしも人手が確保できるとは限りません。

 

 あとはサービス付き高齢者住宅(サ高住)や有料老人ホーム入所が必要になった時、都会よりお金がかからないのでお金がない場合は田舎のほうがいいかもしれません。

 お金がない以外で積極的に田舎のほうがいいといえる理由はないため、地元をどうしても離れたくないなどの理由がない限りは都会に出てみたほうがいいのかもしれません。

 

シェアハウスの可能性

 最近シェアハウスというものが流行しています。シェアハウスとは個室を確保しながらLDK(リビング・ダイニング・キッチン)などを共有して暮らす形態のことを言います。シェアハウスのメリットは一人でアパートを借りるよりも割安でリーズナブルな住まいが確保できることと友達ができることです。

 

そのシェアハウスが人手もお金も十分確保できない高齢者の間でも広がっているようです。ただこれはあくまで自分の身の回りのことができることが前提で介護が必要になると退所になるケースが多いようです。

 

ただ今後人手もお金も確保できずに非健康寿命を生きる方々が増えていきます。

そのため健康なうちに入所して介護が必要な方を支え、自分が介護されるときには新しい健康な方に介護されるといったシェアハウスができるかもしれません。

 

老人ホームなどのプロの介護士のようにはいかないでしょうが、このようなシェアハウスができれば孤独に陥ることなく最期まで生きられるようになるかもしれませんね。今後に期待しましょう。