ママちゃんの自由帳

リハビリ専門医と言語聴覚士がより楽しい人生を送るために考えていることを綴ります

夫や妻、結婚相手の年齢に注意【医師の眼からみた老後の終活・孤独対策:結婚編①】

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結婚相手の年齢に気をつけろ

 こんにちは。回復期リハビリ病院で働いているノンです。

 

医師の眼からみた老後の孤独対策

 第1弾

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第2弾

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前回の記事で病気になっても障害者になっても自宅に帰ることが出来る条件として6つあげました。

  1. 家族を持つこと
  2. 家族に嫌われないこと・絆を持つこと
  3. 家族が多く協力的であること
  4. 家事スキルが高いこと
  5. お金があること
  6. 情報、知識があること

 

ここではあなたが孤独にならないで最期まで自宅で暮らすためにまず①どのような家族を持てばよいかを考えてみましょう。

現代社会で家族を持てるようにするには結婚することが一番確実です。それではどんな相手を選べばよいでしょうか。その前に押さえておかなくてはならないことがあります。 

平均寿命・健康寿命とは

最期まで自宅で暮らすということを考えるうえで、ぜひ押さえておかなくてはならない言葉があります。それは平均寿命、健康寿命です。

平均寿命とは? 

平均寿命とはその年に生まれた0歳児が平均何歳まで生きられるかということです。2018~2019年のデータは確認できませんでしたが2017年の厚生労働省のデータでは男性が81.09歳、女性が87.26歳です。

健康寿命とは?

 一方健康寿命という言葉をご存知でしょうか?

健康寿命の定義は「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」です。2017~2019年のデータは確認できませんでしたが2016年の厚生労働省のデータでは男性72.14歳、女性74.79歳です。

 

平均寿命と健康寿命の差

 この平均寿命と健康寿命との差は、 

日常生活に制限のある健康ではない期間を意味しますこの差は男性約9年、女性約12年になります。

つまりこの期間は誰かしらの手助けが必要になります。

言い換えるとこの手助けする人を確保しないと最期まで自宅で暮らすことはできないというわけです。

 

この手助けする人を介護者というわけですが、厚生労働省の平成22年のデータによると介護者数は①配偶者②実の子供③子供の配偶者の順になります。特に②実の子供の割合が年々増え、子供の配偶者の数は年々減っています。

この平均寿命、健康寿命を考えると配偶者の年齢というものがあなたの生活を考えるうえでとても大きな影響を及ぼすことがわかると思います。

 

あなたが孤独になるかどうかを決める配偶者との年齢差

健康寿命から考えると男性のほうが2年ほど先に介護が必要な状態になります。これは妻が夫より2歳以上年上でない限り、夫が先に介護が必要な状態になる可能性が高いことを意味します。

健康寿命や平均寿命から考えると最初から最後まで配偶者が主介護者になるケースは少ないのですが、平均10年前後になると思われる介護生活がどのようなものになるかは最初が一番肝心です。そしてそれを決定するのが最初の主介護者なのでこれが誰になるかがあなたが孤独になるかどうか自宅で暮らせるかどうかを決めるといっていいでしょう。

もし夫が妻より2歳以上年下でなければ、夫の最初の主介護者は確率的に妻になり妻が夫の介護の質を決めるでしょう。 

逆に夫が2歳以上年下の場合、妻が先に介護が必要な状態になりますので夫が妻の介護を決定づける可能性が高くなるでしょう。

 

あなたの妻(夫)になろうとする人はあなたの人生の最晩年をゆだねられそうですか?逆にあなたは妻(夫)の人生の最晩年を背負うことはできますか?結婚する前に自問自答してみるとよいでしょう。