こんにちは。回復期リハビリ病院で働いているノンです。
医師の眼からみた老後の孤独対策シリーズ
第1弾
第2弾
第3弾
前回の記事で病気になっても障碍者になっても最期まで自宅に帰るためには家族を持つこと、結婚したほうが良いことを話しました。そして結婚相手を選ぶうえでの条件を男性の目から見た場合について話してきました。
今回は女性目線で孤独にならないで最期まで自宅で暮らすにはどんな相手を選ぶとよいかを考えていきたいと思います。
女性の結婚・結婚相手の選び方
選ぶ条件①孤独と配偶者との年齢差の関係
以前の記事で述べたように結婚するうえで年齢を考慮することはとても重要です。
詳しくは以前の記事をご参照ください。
簡単に言うと
あなたが夫より2歳以上年上→最初は夫があなたの介護者になる可能性が高い
あなたが夫より2歳以上年上ではない→最初から子供があなたの主介護者になる可能性が高い
DINKSなどこれ以外のケースも多々あるかと思いますがここでは上であげた条件を前提に述べていこうと思います。(他のケースについてもいつか述べていこうと思います)
選ぶ条件②夫の家事スキル・介護スキル
これは先に挙げた「あなたが孤独にならないで最期まで自宅で暮らすには」の条件④そのものです。
2.家族に嫌われないこと・絆を持つこと
3.家族が多く協力的であること
4.家事スキルが高いこと
5.お金があること
6.情報・知識があること
もともと家事をやってくれる夫がいる場合はこの先の記事を読む必要はありません。
もしあなたがほとんどすべての家事をこなしていた場合、あなたが要介護者になった時にはだれかが家事を担当しなくてはなりません。
いつかお話ししますが介護保険などをつかってヘルパー派遣という方法もありますがこれは条件を満たさないと使えません。
もともと共働きなどで家事も対等に分担してやってらっしゃった方だとスムーズにいくことが多いです。でも家事ができない・しない・する気がない方ですと大変です。
特に食事。介護が必要な方は食事療法がその後の寿命を決めるといっても過言ではありません。
食事はすべて宅配などということになるとお金もかかるし、下手すると毎日コンビニ弁当ということで夫婦とも寿命を縮める可能性も否定できません。
ただ家事ができない方でもやる気になる方もいるかもしれませんし、しない方は理由があるかもしれません。
たとえば女性の方のブログや記事などをみると夫の家事が雑だとか下手だとかでイライラする方も多いようですが思い当たることはないでしょうか?
いずれにしろ老後の孤独を回避するために何とか家事ができるよう導いていく努力も必要かもしれません。
また家事ができたとしても最初から介護のできる方はほとんどいらっしゃいません。この点については介護をやる意欲があるかどうかにかかっています。どうしてもできない、やらないという方も一定数いますが、モチベーションによって大きく変わってきます。モチベーションを左右するのはこれまでの絆がものをいうような気がします。
選ぶ条件③サラリーマンと比較して自営業がいい?
これは意外に思った方も多いかと思います。とにかく女性、特に現役サラリーマンのおくさんは夫の介護を受けることがとても難しいです。自営業とは違いサラリーマンは時間の自由が利きにくいことが多いからです。
特に夫が単身赴任されている方だと療法士や看護師からのアドバイスも聞く時間すらなく退院したとたんに立ち往生してしまいます。自営業なら忙しい方でも時間を作れますし、介護との両立もサラリーマンよりも成功しやすいかと思われます(お金の面についてはここでは触れません)。
選ぶ条件④他人が家に入ることの抵抗性は高いか
最近は介護保険を使ってヘルパーサービスや訪問看護、訪問診療を入れて病院などに行かなくても充分必要な医療や介護が受けられるようになっています。こういったサービスを利用すればほぼ最後まで自宅で療養することが可能となります。しかし他人を自宅に入れることに抵抗がある方ですとこういったサービスはうけにくくなります。