こんにちは、リハママです。
短すぎる夏休みも終わり、いよいよ2学期が始まります。
2学期を前に親が学ぶ
我が家の幼稚園児は前にも書いた通り、「ようちえんダイスキ!!」と張り切って通うタイプではなく、 お家にいるほうが元気です。
色々あってますます幼稚園がいやになってしまった一学期。
夏休みで充電したからって、二学期早々ようちえん大好きっ子に変身する可能性は低いでしょう。
さて、どうしたものかなぁ。
と、沢山の本や論文を読んでみました。
この「どうしたものか」は「どうしたらやる気満々で幼稚園に行くようになるか」という意味ではありません。
親である私自身が子どもを理解して、子どものために何ができるか、どういう行動をとるべきか、今後の方針を決めるためにまずは学ぼう、ということです。
これから、少しずつ心に残ったことを記していこうかと思います。
*この記事では不登校という単語が出てきますが、行政用語として厳密な意味での使用ではありません。
不登校に関してウィキペディアより参照しますと
不登校(ふとうこう)は、学校に登校していない状態を指す。登校拒否とも言う。日本における「不登校」の語については、研究者、専門家、教育関係者らの間に全国的に統一した定義がなく多義的である。
文部科学省による公式な定義では、「不登校児童生徒」とは、「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しない、あるいはしたくともできない状況にあるため、年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの」としている。
去られるためにそこにいる
まず初めにご紹介するのは田中茂樹先生の「去られるためにそこにいる」
去られるためにそこにいる
これがとってもいい本で、赤べこのようにウンウン頷きっぱなしとなりました。
私にとっては金言の塊。
不登校に関しても充実した内容となっているのですが、 「不登校 本」などと検索してもなかなか出てきません。
学校に行かせるためのHOW TO本ではないのでね。
でも、一番初めに読んだら良いのではないか?と思うくらい素敵な本です。
不登校に限らず、子育てで悩む前に知っておくのが一番いいかな。
今年(2020年)6月に出された本ですが、子どもが生まれる前、、できれば学生時代に読みたかった。
著者、田中茂樹先生について
田中先生の子どもに関する知識・経験の源は4つあり
・田中先生は4人のお子さんを育てるお父さんで、
・お医者さんであり、
・臨床心理士さんでもあり、
・ボランティアで近所の子ども達を集めてフットサルサークルをされているそうです。
お医者さんとして研究では脳科学の分野(認知心理学)、臨床では心療内科的な診察を中心とした一般内科に携わっておられるそうです。
また、臨床心理士を養成する大学院で指導の経験があり、ご自身もカウンセラーとして子どもの問題で相談に来た親御さんとの心理面接も行っておられるとのこと。
このような背景を持つ方はなかなかいらっしゃいませんね。
子どもの心のエキスパートの様な方ですが、ご自身の失敗談(専門家なのに子どもに話しかけられてこんな風に接してしまった!)も惜しげなく披露して下さっており、親しみが持てます。
本の帯には
子どもの「問題」には、必ず大切な意味がある
親の言うことを聞かない。困ったクセが直らない。学校に行かない・・・・・・。
いつしか巣立っていく子どもに、親ができること。
と書かれていますが、子育てに悩む方だけでなく色々な方の支えになってくれる本だと思います。
家族について、はたまた親御さん自身が子どもだった頃の親子関係にまで、深く思いを巡らせることのできるような良書です。
親を信じてくれた子どもへの誠実な姿勢
田中先生はご自身が学校に行くのがしんどかったときのことを、「休む勇気はなかった」と振り返っていました。
みんなと違うことをするのは、かなり大変なことである。
それでもそうせざるを得ないとすれば、その子どもはよほど追い込まれていると考えるべきだ。
去られるためにそこにいる より引用
私にも覚えがあります。
辛いときでも学校を休むのは、簡単に気軽にできることではありませんでした。
行くのもしんどいけれど、休んでもしんどい。
熱が出たときも決して「休みだ!ヒャッホーイ♪」なんて気持ちではなく、 一瞬ホッとする気持ちと、焦りのような何か複雑な悶々とした気持ちが同居して苦しかったのを覚えています。
不登校の状態にある子どものなかには、「自分はもう生きていても仕方がない」とか、「消えてしまいたい」などと思っている子も少なからずいる。
そこまで追い込まれた彼ら彼女らが、なんとか自分を守る行動を思い切ってとれたことを、親は決して過小評価するべきではない。
たとえ周囲の人間全部が敵に回ったとしても、親は子どもの勇気を信じて味方にならなくてはいけない。それが、安全な家で自分を守ろうと思ってくれた、親を信じてくれた子どもへの誠実な姿勢だと思う。
去られるためにそこにいる より引用
先日の記事で私が言いたかったこと、田中先生がまるっと書いてくださっていました。
説得力が違う。笑
行きたくないと教えてくれることがどんなにありがたいことだったのか。
まずはそこから。
「たとえ周囲の人間全部が敵に回ったとしても、親は子どもの勇気を信じて味方にならなくてはいけない。それが、安全な家で自分を守ろうと思ってくれた、親を信じてくれた子どもへの誠実な姿勢だと思う。」
深く深く心に刻んで大切にしていきたいと思います。